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選択 -つづき

物語を読み終わって、

なぜ 人には「意思」が与えられたが
「知恵」は与えれなかったのだっけ?
片手落ちじゃないか、ひどいなあと。思っていた。




人が選択するということについて、
神々の介入や関係について、
私なりに、ちょっとわかったなあと思った部分。



『なんだ、お前はエンケラドスに勝つかどうかが、課せられた試練だと思っていたのだな。そうではないのだ。
我々が確かめたかったのは、人間がかつて与えられた<意思>を正しく使えるかどうかだ。
どんな場合でも 自分で考え、決め、その結果を自分が選んだものと認めるか。
自分で選ぶことを恐れて、運命のせいにして受け入れたり、運命だからと拒んだりしないか。
その昔人間たちが思わぬいきさつで<意思>を与えられたことは聞いたと思う。
最初の試み、かつてスパルタ王妃ヘレネとトロイアの王子パリスが出会って恋に落ちた時、彼らはそれを自らが選んだことではなく、運命のせいだと逃げてしまった。

第二の試みでそのヘレネと夫のメネラオスが、再び夫婦としての絆を取り戻すかどうかの選択を迫られたとき、メネラオスは神々の意思がどうあれ自分は自分の意志で、ヘレネを受け入れると宣言した。

かくて過去二度の賭けは五分に終わり、最後の一組であるお前たち次第となったわけさ。そしてお前たち二人は見事に合格した。運命がどうであれ、自分はこの人を愛しているとはっきり宣言した。心から祝福するよ。』




こうして、人は意思を用いることができるとの結論に達し、神々は人に直接介入することをやめる、と決めたのでした。
世界は、人間の「意思」に託されたのでした。

遠く天上の神々は もう姿形や 神託を下さず
七色に輝く雲になって主人公たちを見ている、最後のシーンが、幻想的で好きでした。

現実でも、七色に輝く彩雲を見ることがありますね。吉報のしるしとして。
それは、天の神々が、介入はもうやめたけれど、「よくやった」と、遠くから見守ってくれている、そしてサインを送ってくれているのかもしれないですね。




神代が終わった私たちは、正しくその意思をつかえているかどうか。
そう結んで物語は終わりました。





しかし、何で知恵は与えられなかったか、それでやっていけるのか、
という疑問には、こうだろうと後で思えました。


人は 愛なる姿に憧れ 近づこうと希求することができる
しかし そうでないものに 捕らわれることもできる


人は「選択」ができる




知恵がない世に見えるのは、それを「選択」しているからだ
だから、それが顕われない。

ただそれだけ


神なる知恵や愛も 本当にあって、
それは望めば 片鱗でも得ることもできる

そもそも憧れは、神という存在があるとしたら、その大きな力の片鱗かもしれない。


音楽にあこがれる者は、ミューズと呼ばれる女神のことを感じている、
正義を乞う人は、テミスと呼ばれる女神の姿を、などなど。

憧れは、片鱗。
そして私たちはその大きなものの一部。

そして それが得られるのは、心から望めばの話
純粋に 望むことを「選択」すればの話
選択し続けることができたらの話


憧れに憧れ 純粋に焼き尽くされるほど 憧れるだけのことをしてみる
カケラでもいいから 憧れを携え続けることもいい

神の光も、闇も両方近くにあるのが人間。

その憧れが、人がそこに落ちないための守りとなるのだろう



しかし 何にあこがれているか 時折振り返ること

光眩しい刃もあるし
憧れが妖魔にとってかわられることも あるようだ


だから簡単・単純なこと
常に心に聞くことだ
選択は、「心」ですること




とりとめないけれど、ごめんなさい。


神さまはいない、と言葉にしてみたときもあったけど、
いない、と言うのは、やっぱり
「神様のことはどうあれ」ということなのだと思います。


そういう存在がいらっしゃるとしても、
選択するのは、人間
選択できるのが、人間
選択しなければいけないのが、人間。

ただ、流れていくだけの世界を 選択によって、変えていくことができるのが、人間。

一人一人の選択が 世界や神さま方さえも変えることもある。

そういうようなことを、私はもっと腑に落とさなければ、と思います。

一瞬、一瞬、生きてる中で、何気なく選択しているんだけれど、
その基準は、どこに置いてるんだろう。

それは、とても大切なことなんだろう。



ちなみに物語は、神々の3つの賭けが行われるものです。
壮大で、美しくて、その世界に浸って、一気に読みふけりました。

こんな物語をおろしてくださるなんて。
書き終わって、熱を出して寝込んだと書かれてましたが、
なるほど、と思える渾身の作でした。
by alice_57 | 2011-12-17 01:02 | diary


不思議の国の旅。        アリ、スの場所へと戻る旅


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